現在までの自己の職業人生を振り返ってきた。随分と多くの転職を重ねてきた事実に突き当たる。様々な経験を積んだと云えば聞こえはいいが、転職しない方がよかったのか、すべきだったのか、少々疑問が残るというのが実感である。26歳から知財の業界に入ったのは前述した通りだが、独立した2005年まで知財という業界には一貫して所属していたものの、転職が多かったということには後悔がある。 というのは新しい仕事先に慣れるのに相応の歳月が必要であるし、そのストレスも結構自分を疲弊させる。また、自分の事を採用してくれた勤務先特許事務所の所長先生には御指導を受けながら、十分な恩返しをすることなく短期間で退職してしまったのは如何に若かったとは云え、自身の不徳の致すところである。この場でお詫びを申し上げる。 最近は転職に対し抵抗がなくなってきているとは思うが、このコラムを読んで下さっている諸兄は十分熟慮した上で事を進めてほしいと思う。何となく合わない上司に当たったり、収入が少ないと悩むこともあろうが、仕事に手を抜くことだけは決してあってはならないと思う。そのような行為は結局、自分自身を裏切ることになる。私は、その都度全力投球でやってきたという自負心は持っている。そのことが、弁理士試験に良い影響があったし、弁理士業務を体得する上で大きな助けになったと感じている。 (本稿に関しては修正を重ねたせいもあって、主題である仕事の話から大幅に逸脱した部分や、文章力の拙さを露呈している部分も散見され、いささか恥じ入る気持ちもある。お気づきの点は御指摘を頂ければ幸いである。今後も追加・修正を重ねていく予定ではある。 賢明な読者は既に分かっておられようが、私は結構、古風で融通の利かないところがある。そして少々、完全主義的な部分がある。この点が良い方向へ作用すればよいのだが、アバウトな状態で進めていくことも時には必要である。例えば明細書の作成に際し、発明を完全に理解しなければ着手できないなどの弊害があり、とりあえず分かっている事を基に進めることで、理解が深まっていくことも多々ある。要するにゼロかイチかという四角四面な考え方は、仕事に加え私生活上も欠点といえ、多少ルーズなファジー的視点も必要である) 今年、弁理士登録から30年を迎えた今となっては、そろそろ自身の退け時ということを最近どうしても考えるようになっている。その一方で、老骨に今一度ムチを入れ、弁理士としての有終を迎えたい気持ちも存在している。年齢的に揺れ動く時期なのだろう。自身の今後の生き方を考えながらであろうが、納得できる人生を送りたいと考えている。 ちなみに、令和7年5月現在において、自身が代理人として手掛けた案件(特許庁に対し出願手続を行ったもの)の数を以下に印す。件数は、工業所有権総合情報館のJ-PlatPat等を利用しての検索結果であり、意匠の場合は拒絶されたものは含まれない。今後、どの程度伸長できるかは全く未知数であるが、丁寧な仕事だけは心掛けて行きたいと思っている。 ・特許出願及び実用新案登録出願の件数 201件 ・意匠登録の件数 88件 ・商標登録出願の件数 298件 |
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